ヒールの釘で滑ってギックリ腰。
俗にいう化粧釘ってやつですね。
昔の地面は近代ほど整備されておらず、リフトを守る為に強固な釘を打っていたとも言われているようで、ビンテージ靴に散見されます。現代においても雰囲気を出す為に打たれている靴もたまにあります。
まぁそんな戯言どうでもいいのですが、この化粧釘があしらわれているヒール。
めちゃくちゃ滑ります。
パッション屋良くらい滑ります。ツルツルです。
ヒールなんてあんまり関係ないように思うかもしれませんが、歩くときに初めに接地する部分って実はカカトなんです。滑り止め効果を上げようと考えているのであれば、前半分にハーフラバーを貼るよりヒールの化粧釘を修正したり、グリップ力の高いトップリフトに交換するのをオススメします。
滑って転びそうになって無理に体に力が入ってギックリ腰。このパターンを避ける為にもしっかりとした滑り止め対策をしたり、雪国の方に滑らない歩き方を伝授してもらうようにしましょう。
どうもぴーまです。
いつも通りの安定安心の前置きの長さが終焉を迎えましたので、いよいよ本題です。
先日、パラブーツのルソーというモデルを手に入れ、予想通りの汎用性の高さと、予想以上のフィッティングの良さに驚き、最終最後までダブルモンクモデル(ウィリアムorポウ)と迷いましたが、やっぱりルソーにして良かった!後悔なし!って思っていました。
が、
ルソーを履けば履くほど、ルソー最高やんって思うと同時に、パラブーツ最高やんってなっちゃうんですよね。で、思い返すのが、ルソー購入時に迷ったダブルモンクへの思い。
そんなに増やしてどうする、足は二本しかないんだぞ…。
心のどこかでモヤモヤしてたダブルモンクへの思いを断つことができるのか…。
だが、ルソーを履けば思い出すあのダブルモンクへの思い…。
SHOさんも「パラブーツはやめろ」って言ってるし…。
さぁ、どうする…。
はい無理でした。
迷いはよくない。経験は価値です。前向きです。
格安のミントコンディションが鎮座していたら、それはもはや運命としか思えません。
てことで、お出迎えです。
paraboot wiliam パラブーツ ウィリアム
ウィリアムのポイント!の前に…。
パラブーツの生い立ちや、ウィリアムの詳細につきましては、モディファイドさんのブログ「もでぃふぁいど!」で事細かく書かれたされた素晴らしい記事がありますので、そちらをご覧になってください。パラブーツの全てが分かります。更新頻度も高く、良記事量産されてますので、靴好きの方はブックマーク必須です!
写真でご紹介
上・サイドから
ディティールに関しては、一般的なダブルモンクタイプです。同じダブルモンクタイプのドレスラインモデル「ポー(POE)」と比較すると、カジュアル寄りになりますが、フォーマルな場面以外ではどんなシチュエーションにも対応でき、なかでもデニムなどのカジュアルウェアとの相性は抜群です。カジュアルなのにカッチリしている、デニムなのにテーラードジャケットみたいな、MBさん的に言えばドレスカジュアル比率が7対3のお洒落っぷりのような万能靴です。
ヒール・かかと・サイド周辺
ほどよい小ぶりなカカト周り。履いてみても想像以上にガバガバではなく程よい掴み具合。私が以前所有していたスコッチグレイン(モデル名不明)より全然フィットします。※スコッチグレインがダメってワケではなく、私が以前所有していたスコッチグレインが私に合わなかっただけなのであしからず。
同サイズ(UK8)のルソーと比較すると、若干ではありますがウィリアムの方が緩めかなって感覚です。緩いというよりかは浅いって感覚かも。
ノルウェイジャン製法の特徴でもある水平に縫われたすくい縫いステッチと、垂直に縫われた出し縫いのステッチ。ドレスラインのパラブーツはここがアッパーと同系色に染色され目立たないようにし、フォーマル感を増している一方、ウィリアムは薄茶色を採用し、デザインのアクセントとなってます。いい感じです。
あとはこのタグ。分かる人が見たら「あ、パラブーツだ」ってすぐ気づきます。革靴ってパッと見で、どのブランドなのかってなかなか分からない(一部除く)ことが多いですが、このタグは一発で分かります。靴好きと靴好きをつなぐ魔法のワンポイントで、自己主張の苦手な貴方の背中をポンってひと押ししてくれること間違いありません。
アッパーは安全安心のグレインレザー
アッパーはプレス加工と熱加工で比較表面にシボを付けたグレインレザー。シャンボードなどで有名なたっぷりの油分が含まれたリスレザーとは違いますが、このシボ感は何度見ても堪りません。シボはシワとか汚れを目立たせにくくするカモフラージュにもなりますし、日常使いにはピッタリです。
マルシェⅡソール
ご存じの方も多いかと思いますが、パラブーツ社は、自社で天然ゴムを仕入れ、ラバーソールを自社生産できるメーカーです。そんなシューメーカーだけあって、アウトソールには幾多のモデルがあります。
このウィリアムに採用されているアウトソールは、チロリアンのミカエルにも採用されている「MARCHEⅡ マルシェ2」。優れたクッション性と高い耐久性が特徴ですが、履いてみると適度な重さと絶妙な柔らかさで心地いいです。
「MARCHE」とはフランス語で「散歩」を意味しており、平日にレザーソール(革底)をカツカツ言わせながら緊張感持って過ごしたあとに訪れる休日を、まったり過ごすにはピッタリのゆるふわソールとも言えるでしょう。(後付け感ハンパない)
ダブルモンクストラップの中ってどうなってるの?
ストレートチップ、ホールカット、セミブローグなど多種多様なモデルの革靴がある中で、ダブルモンクってモデルがあることはもちろん知っておりました。
が、恥ずかしながらダブルモンクの靴は人生で一度も触れたこともなく、ましてやどういう構造なんだろうって調べることもなく、全く興味が無かったわけではないのですが、今までご縁が無かったタイプの靴でした。
なので、私自身が構造を理解する為はもちろん、構造を知らない皆様の為に貴重なお写真を用意しました。どうぞ!
はい。想像通りです。3枚の革がキレイに重なっております。
個人的には、バックル側の革がもっと面積が狭いと思っていたので、その点は意外でした。
磨く面積が意外と多い。
はい、それだけです。
シューキーパーはこれで十分
ディプロマット ヨーロピアン(EUR)タイプ。
靴のサイズはUK8で、サイズ42(26~26.5)を購入しました。
写真はありませんが、甲の高さ、幅、ピッタリです。え?これ純正?ってレベルです。
気になるところ①ステッチの汚れ
ウィリアムといいますかノルウェイジャン製法の意匠でもある、すくい縫いのサイドステッチ。このウィリアムは、そのステッチの色が薄くデザインのアクセントでもある一方、汚れはもちろん、靴磨きの際にクリームの色が付いてしまう可能性があります。
汚れたら落とせばいいだけなのですが、何を使ってクリーニングすればいいのか、絶賛模索中です。革命的な方法が見つかりましたら、記事にしますので、お楽しみにっ!
気になるところ②ソール交換
通常、カカトが減ったときはトップリフトのみ交換するのが一般的ですが、ウィリアムに採用されているマルシェⅡソールはトップリフトからアウトソールまで一体型。ゆえにカカトが減ったときはどうすりゃいいの!?って思ってます。
ん?純正メーカー修理でなければ似寄りのヒールを使ったカカトのみの交換できるんですね。失礼しました。純正メーカー修理に拘りが無い私にとっては朗報でしかありません。
まぁ、それすら気にする必要が無いほど耐久性が高そうですし、そんなに減らないのであればオールソールでまとめて交換すれば問題なさそうです。
詳細データ
ブランド | PARABOOT パラブーツ |
品番型式 | william ウィリアム |
木型(ラスト) | 不明 |
色 | モカブラウン |
ウィズ | 不明 |
製法 | ノルウェージャンウェルト製法 |
甲革 | グレインレザー |
靴底 | ラバーソール(MARCHEⅡソール) |
生産国 | フランス |
サイズ | 8 |
総評
思い返してみると、このウィリアムが初のダブルモンクタイプです。
ダブルモンクがそうなのか、ウィリアムがそうなのかは分かりませんが、ダブルモンクって一言でまとめると想像以上にめちゃくちゃラクで便利です。
足首側のストラップを外した状態だとローファー感覚で脱ぎ履きしやすいですし、外したことでこなれ感も演出できます。また、ピシっとしたいときはストラップを締めたり、一足で色んな履き方を楽しめます。
ソールの柔らかさも相まって、言うなればスニーカー、いや、もはやスリッパです。スリッパラブーツです。
こうなったら次の目標は、ドレス寄りのダブルモンクかな…。
私服(オフ)用の革靴って何買えばいいか分からない!って人はコレを買えば間違いないと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
コメント
ご紹介&お褒めのお言葉いただきありがとうございます!!今後ともよろしくお願いします!!
ウィリアム、タフで履きやすく合わせやすい良い靴ですよね!!
モディファイドさんの記事内容が良すぎて何書いていいかめちゃ迷いました!
想像以上にウィリアム最高です!